株式会社リョーイン
メーカーのカタログ、オフィス用品のカタログから官公庁発行の各都市要覧、年賀状まで幅広い印刷物の制作やマルチメディアコンテンツの制作を行っている株式会社リョーイン(以下、リョーイン)の大阪営業所でProDIXの導入に至る経緯とその効果をお伺いしました。
導入の背景
ProDIXなどのプロフィールド製品導入の背景をリョーイン 大阪営業所の北村 祐輝氏は次のように語っています。
「4年前、あるメーカーのカタログのコンペに参加した際、お客様が挙げられた要望(課題)の中に“XML”“自動組版”“カラーマネージメント”というキーワードがありました。当時まだXMLは世間に広まっていませんでしたが、業界全体でゆくゆくは広がりを見せるだろう、そうなった時に“さあ、どうしよう”では遅いのでデジタルアセットのXMLでの管理を今からとりかかろう、という思惑がありました。また、カタログ制作において、レイアウトの自由度、操作性、校正時間の削減などの効率化なども念頭に置きながら、調べた中にProDIXを含む自動組版システムがありました。お客様の方からもInDesignというXML組版に適したアプリケーションがあると聞きましたが、InDeisgnだけでは“1対1”のことしかできず、たくさんのパターンに対応する必要があるカタログのソリューションとしては物足りないと感じていました。そんな折、あるセミナーでVPJのTurboServerとProDIXの連携したソリューションを見て、これなら“1対n”の複数のXMLを扱えるという部分に魅力を感じました。そこからプロフィールドのスタッフと話し合いながら案件を進めていきました。」
導入製品
ProDIX
Adobe®InDesign®XML自動組版プラグイン)
ProXCreator®
RDB、CSVファイルからのXML自動生成ソフトウェア
ProDIX-Layouter
ProDIX用レイアウト制作支援ソフトウェア
NeoCore XMS
XMLデータベース
システム概要と効果
あるメーカーのカタログ制作フローについて、リョーイン神戸営業所IT技術部DTP制作グループの吉川 信也氏は次のように語っています。
「まず、お客様からさまざまな形式でのデータ入稿があり、そのデータをいったん、統一されたフォーマットのExcelで整理します。そのExcelデータをCSVで書き出し、ProXCreatorを使用してCSVからXMLに変換します。その間にInDesign+ProDIXでテンプレートやスタイルを制作します。制作したテンプレートやスタイルは最初に制作してしまえば、次からは再利用ができます。XMLとテンプレート、スタイルで自動組版を行います。現状ではExcelでデータをいただくことが多いですが、WebDBからXMLという形式でのデータ入稿もあります。」
また、組版結果をシミュレーションするのに、ProDIX-Layouterが有効だと語られたのはリョーイン神戸営業所IT技術部DTP制作グループの金森 由記氏。
「単純な順番、配置のものであれば、どこになにが配置されて、というのは想像できますが、少し複雑になると想定の範囲を超えてしまいます。何度も順番を入れ替えて、組版を行うという手間をProDIX-Layouterで省くことができました。」
北村氏はこうも語る。
「最終的に紙面の並び順などの決定権はお客様にあります。ProDIX-Layouterでお客様と一緒にページネーションをつめていく、というような使用方法もあります。 実際、導入してからの効果について組版や校正を行う部分でかかる時間は大幅に削減されました。トータル的には50%から75%の時間が削減されています。コスト的にはボリュームによりますが、60%程度の削減になりました。また、時間・コスト面だけでなく、一番大事な正しい場所に正しいデータを、という整合性の向上やヒューマンエラーの削減などにも効果は現れています。そして何よりも当社の大きな特長である印刷物とマルチメディアコンテンツのクロスメディア展開にとって重要な要素となっています。導入をして仕事の内容・質・仕方が変わりました。」
【システムイメージ】
今後の展開
最初の導入のきっかけでもあるカタログ制作においてデータを紙媒体以外にもコストや効率化だけではない付加価値としてWebカタログ、Webでの検索・受発注にも展開していくという部分やCMSとの連携を強化していきたいですね。
また、近年のカタログ制作は検索性(定型)も重視されるが、広告性(非定型)のあるカタログも自動化したいという傾向もあり、面倒で時間のかかるスペックの表組み部分などをProDIXで自動化し、レイアウトは手作業で、というフローも考えています。
お客様プロフィール
会社名 | 株式会社リョーイン (現:富士ゼロックスサービスリンク株式会社) |
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設立 | 1969年7月1日 (富士ゼロックスサービスリンク株式会社へ2014年4月承継) |
代表者 | 代表取締役社長 三宅 達也 |
業務内容 | DTPシステム開発・マルチメディアコンテンツ制作 |
所在地 | 本社 〒108-0014東京都港区芝5-34-6新田町ビル TEL:03-6435-3239(代表) FAX: 03-3457-7266 |
資本金 | 1億円 |
URL | https://www.fxsvl.co.jp/ |